世の中の生産活動にはあまり役に立ちそうもない問答をしばし繰り返して考えこんでいる。そんなことを考えるようになったのは、色気のあるオトコという存在を発見したからだ。一心不乱にひたすらに仕事をし、過分に主張することなく、骨太な結果を積み上げていく。清潔感あふれるごつい指先が万年筆を握る様は、まことに大人の男の色気にむせかえるようだ。素敵だなあ、としみじみ眺め、その色気とはなんぞよと考えてしまった。時として他を寄せつけない独りの空間と世界を持っていること。そしてちょっぴり少年のようなはにかみと茶目っ気。そのギャップが言い知れない魅力となっている。そうだ。異性に感じる色気というのは、自分の性には到底理解不能なミステリアスなものなのではないか。だとすれば、男の人にとっての女の色気というのはなんだろう。湯上がりの浴衣姿のうなじとか、ツンと張りつめたような豊かな胸とか、そういうつかの間の姿や部分的なものなのだろうか。