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エネルギーの質と量と価格とは

エネルギーの質と量と価格とは、経済活動の可能性を大きく左右します。たとえば人工的エネルギーは、薪エネルギーから石炭をへて石油エネルギーへと歴史的変化をとげてきたと言えますが、その変化に伴って経済活動にも大変化が生じました。戦時中の日本では薪を燃してバスを走らせましたが、薪では電気の利用は不可能です。電気の利用は経済をどれほど大きく変えたことでしょう。石油の後は原子力エネルギーの時代だと言う人もいますが、ほんとうにそうか。エネルギーの質は、ふつう5区分されます。力学(機械)エネルギー、熱エネルギー、化学エネルギー、光エネルギー、電気(電磁)エネルギーです。これらにたいして核エネルギーをどのように位置づけるべきか、どうもはっきりしません。この区分はエネルギーの発生メカニズムの相違によるものですが、エネルギーが相互に変換されるメカニズムの特質を考えることも必要です。いまのところ、核エネルギーは、エネルギーとしての用途から言えば電力発生用のみ。もうひとつの用途は、1発で数百万人、数千万人規模の殺人を敢行すること。電力を得るのに原子力は要らないと、私は考えます。もっと安全、もっと安価に電力を得る方法があるからです。

野菜や衣料などモノの値段が持続的に上がる

野菜や衣料などモノの値段が持続的に上がることを、フローインフレといいます。一方、土地や株価だけが飛び抜けて上昇するのが資産インフレ(ストックインフレ)で、その典型が1980年代後半のバブルの時代でした。1970年代の石油ショックのときには、モノの値段も土地の価格も高騰しました。消費者物価は73年度に15.6%、74年度に20.9%上昇し、全国市街地価指数(日本不動産研究所)も73年度に25.1%、74年度に23.0%上昇しました。80年代後半のバブルの時代は、石油ショックのときと少し様子が違っていました。地価指数は88年度に10.0%上昇しましたが、消費者物価指数は0.8%しか上がりませんでした。

原子力発電所の建設が活発化している理由

ここまで原子力発電所の建設が活発化している理由は何なのだろうか。ひとつには、中国やインドなど新興国の台頭で電力需要が増加したにもかかわらず、代替エネルギーの開発が順調にすすんでいないことがあげられる。バイオ燃料などの研究・開発はさかんに行なわれているが、まだ広く一般には普及していない。そこに原油価格の高騰が拍車をかけた。世界的に見ると、まだまだ火力発電が占める割合は高い。そのエネルギー源である原油の価格が上昇すれば、原子力発電に依存する割合が高まるのは必然といえるだろう。原油と同じく、原子力発電の原料となるウランの価格も上昇したが、それでも原油高にともなうコストと比べるとはるかに小さい。発電コストを見ると、原子力発電による燃料費の割合が約3割なのに対し、火力発電は約6割にものぼる。つまり、火力発電の場合、原油の値段が上がれば、すぐに発電原価も跳ね上がることになる。環境問題の影響も大きい。原油などの化石燃料は、使用するさいに大量の二酸化炭素を発生する。