三井住友カードは、NTTドコモからの出資を受け入れました。携帯電話によるカード決済という新しいビジネスモデルを構築し、新しい市場に打って出ようとしています。JCBは、クレジットカード会社から「決済総合ソリューション企業」への変身を図っています。このことは、クレジットカード市場が飽和状態にあり、今までのような会員、加盟店の量を誇るクレジットカード戦略では生き残れないという危機感の表れでもあります。UFJニコスはここ数年、金融支援を受けた結果、ついにメガバンクの傘下になりました。オリエントコーポレーションは伊藤忠商事が筆頭株主になり、商社の持つ幅広い企業人脈を利用しようとしています。アコム、プロミスは、将来をにらんでメガバンクと提携しました。
自国通貨と外国通貨との交換を伴う取引には、為替リスクが存在する。例えば、日本の輸入業者は、通常、ドル建てで輸入を契約しているから、決済のためには、円でドルを購入しなければならない。いま、ある輸入業者が三ヵ月後に一万ドルの輸入代金を支払う契約を結んでいるとしよう。しかし、三ヵ月後に一万ドルの輸入代金を支払うために、その時いくらの円が必要になるかは、三ヵ月後の直物為替レートに依存するので、現在は分からない。このように、為替レートが分がらぬままに取引しなければならないことが、為替リスクに他ならない。この為替リスクのために次のような問題が生ずる。すなわち、例えばかりに、輸入代金一万ドルが円ベースで一〇〇万円であればぎりぎり採算がとれるとしよう。したがって、三ヵ月後の円・ドルレートが1ドル=一〇〇円を超えて、円安・ドル高になる場合には、一万ドルの輸入代金は円ベースで一〇〇万円を超えてしまうから、この輸入契約は日本の輸入業者にとって採算がとれなくなってしまう。他方、実際の日本からの輸出の約三分の二はドル建てである。いまかりに、ある日本の輸出業者が三ヵ月後に一万ドルの輸出代金を受け取るという契約を結んでいたとしよう。この場合にも三ヵ月後に受け取るドル建ての輸出代金が円ベースでいくらになるかは、三ヵ月後の直物の円・ドルレートに依存する。ドル建て輸出のケースでは、円・ドルレートがある水準を下回って円高・ドル安になれば、輸出は採算割れになってしまう。この意味で、ドル建ての輸出にも為替リスクが存在する。
今後は金融危機により企業間の信用が崩れ、世界中の金融機関や企業が続々と倒産していくことが予想される。経済ジャーナリストの岩崎博允氏は『米国発世界不況で日本はどうなる1』(洋泉社)のなかで、これからの見通しとして3つの可能性をあげている。第一には、世界の基軸通貨であるドルが下落したため、今後はふたたび通貨の価値を金で保障する金本位制が復活するか、あるいは複数の通貨での決済が常識となるという。第二には、アメリカへ集中していた資本(富)が世界中に散らばることになるという。これによって受けるアメリカの損害は大きく、現在のような富をふたたび獲得するまでには20年程度はかかるのではないかと推察している。第三には、経済のグローバル化のリスクが考慮されるようになり、自国の経済を守るために世界各国で保護主義が台頭してくるという。